[簿記3級]簿記の現金とは

簿記における勘定科目:現金とは

まぁ普通に考えて紙幣、硬貨でしょう。
しかし、簿記ではこれ以外も現金として仕訳等で扱われているものがあります。




勘定科目一覧で現金がありますが、その中には通貨と通貨代用証券が含まれます。

通貨

お金です。

通貨代用証券

金融機関窓口にて手続きすると即現金化出来る証券の事。
以下の5つが通貨代用証券と呼ばれますが、簿記の扱いは現金です。

他人振出小切手

主に商品を販売した時等に代金として受取る証券。
銀行窓口で現金にする事が出来ます。
小切手を受取った側が現金にすると、振出した相手の当座預金口座からその金額が引き落とされます。

普通為替証書

郵便局で発行される郵便為替と呼ばれ、小切手と同様に支払に使える証書。

送る側(払う側)は郵便局で普通為替又は定額小為替を購入し、支払先に送ります。(種類の内容は割愛)

余談ですが、私が個人的に使った事があるのが、バンダイのプラモデルで紛失した部品を注文する時に定額小為替を郵便局で購入して、注文した事があります。

送金小切手

前述、普通為替証書の同様の扱いですが、銀行窓口で取扱う物。
送る側は銀行で送金小切手を買う為、当座預金から支払が発生しません。

配当金領収書

領収書と言う名の配当金券です。
株をやった事のある人はご存知かと。
株によって違いがありますが、年次で株主に配当される配当金で金融機関で現金化できます。

支払期限が到来した公社債の利札

有価証券の利息。
公の発行する債権(国債・地方債)と社(企業)が発行する債権(社債)の総称。
期限が到来した利札は利息を受取る事が出来ます。

期日が来ていない利札は仕訳が発生しません。(ただの大切な紙です。)


以上の5つの通貨代用証券がありますが、これらが簿記では勘定科目:現金(資産)なので出題時に正確に判断して下さい

*各通貨代用証券の詳細は割愛しますが、興味があれば調べて下さい。


現金と間違えやすい物

むしろこちらの方が大事かも知れません。
試験で出題されたら勘定科目:現金に含めない様に。

小口現金

これが解りにくい。 ボールペン等の備品や交通費の精算など少額の現金を会社の各部門の経理担当者が机の引出しの金庫等に保管している現金のイメージ。(私の周りでの話し)
現金ですが、勘定科目を小口現金[資産]として管理して、更に出納帳で管理する面倒くさい現金。

他店発行の商品券

販売した時の代金等を他店発行の商品券で受取った時は勘定科目:現金で仕訳は起票されません。

勘定科目:他店商品券[資産]となります。

切手

現金で郵便局から購入する事はあっても現金にする事は出来ません。

切手は購入した時に勘定科目:通信費[費用]の増加で仕訳されます。

既に費用になっているので、期末時点で未使用の切手でも現金として扱わず、勘定科目:貯蔵品(資産)とします。

まぁ金券ショップでは換金出来ますが額面満額での換金では無いので、簿記では現金とは言えません。

印紙

購入した時点で税金として扱われる為、勘定科目:租税公課[費用]です。
期末時点で未使用の場合は、勘定科目:貯蔵品(資産)になります。

自社の振出小切手

仕入等の支払で小切手の振出は、勘定科目:当座預金(資産)の減少になります。
仕訳時に右側[資産]に当座預金を起票します。

しかし、仕訳後に小切手を相手先に渡していなかった時や、巡り巡って戻って来た(理由は割愛)等で手元にある場合も勘定科目:現金では無く、逆の仕訳となる当座預金の増加=左側[資産]で起票します。




長々と書きましたが、簿記では勘定科目:現金(資産)は通貨と通貨代用証券の事です。

以上

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