[簿記3級]必要な仕訳の知識と勘定科目

仕訳作成が苦手な人の話しを聞くと、そうだよな〜と逆に思ってしまいます。

勘定科目の使い方を正しく理解していないで仕訳を作ってしまうからなんですよね〜。




仕訳と勘定科目

仕訳の起票は簿記の中で最初に理解すべき事であり、最重要な要素だと思います。
財務諸表は仕訳データの集合体ですから。
試験では第一問が仕訳を作成する問題となっていて、5×4点=20点取る事が可能です。
故に取りこぼしは避けたいです。

第ニ問目以降も仕訳を作成しながら解いて行く事になるので、理解していないと解答出来無いほど窮地ち落ちます。

仕訳の重要性を十分理解する事が簿記3級合格の条件になります。

仕訳とは

会社では必ずお金の流れが発生します。
財務諸表上の勘定である資産・負債・純資産・費用・収益が増減する事を取引と呼びます。
そして、日々の取引を借方と貸方で表す事で管理する事が仕訳です。

仕訳を集計する事で財務諸表が作成され、会社の健全性を公表する事が出来ます。

勘定科目とは

仕訳は取引の内容を左側[借方] / 右側[貸方]で表記しますが、その時に勘定科目が使われます。
資産・負債・純資産・費用・収益の勘定を細分化した物が勘定科目と呼ばれます。


例えば…
現金の受取をした取引内容があるとします。
この時に勘定科目:現金を使用します。
現金が増加した場合は右側[借方]に記入して、減少した場合は左側[貸方]に記入します。

なぜ?
勘定科目:現金は貸借対照表上の勘定では資産に区分され、同表で資産は左側に位置されています。
ですから、増加の場合はそのまま左側、減少の場合は逆の右側に記入します。

試験で出題される勘定科目一覧は商工会議所のサイトに掲載されています。
この一覧を確認する事で、仕訳で用いる勘定科目が貸借対照表と損益計算書のどの勘定に対応するのか確認可能になります。

商工会議所 簿記出題区分表

上記リンクの「商業簿記標準・許容勘定科目表」がpdfで掲載されているので、プリントして覚えておきましょう。

*参考書によっては上記一覧に記載されていない勘定科目が使用している場合があります。

仕訳の例題の理解

参考書等で良くある例題。

"1個¥300のリンゴを10個現金で仕入た時の仕訳を作成しなさい。"

答えは…


仕入 3000 / 現金 3000


となります。

説明だと「仕入は費用なので」、「現金は資産なので」といきなり有りきの説明をしているケースもあります。

日々業務で慣れている人は解りますが、コレから簿記を始める方には理解し難い説明…。

しかし、先程の勘定科目一覧を見てみると、仕入は費用、現金は資産に区分されている事が解ります。

仕入をするので、損益計算書の左側に位置する費用が増加すると考え、仕訳作成時も左側[借方]に記載します。

更に現金で代金を支払っているので、貸借対照表の左側[資産]の減少になります。

減少となる場合は、元の位置の逆に記載するので右側[貸方]に記入する事になります。

また、左側/右側 (借方/貸方)に記載される金額は同一取引の仕訳であれば、同額にならなければなりません。

以上が理屈です。

仕訳問題は問題集やネットでもたくさん存在しています。
左右どちらに記入するか解らなくなった時は、勘定科目一覧で確認してみましょう。


本当の所は…個人的意見

試験では回答用紙に勘定と金額を記入しますが、実務ではシステム化されて仕入れの入力をすれば、仕訳データが作られる様になっていると会社も多いのでは無いでしょうか。
小規模の会社でもエクセル等を使ったり。

そんな環境で仕事をしていた人が簿記を受験すると仕訳の作成が出来ない事もあるかも知れません。

しかし、サッと仕訳が書ける(頭に浮かぶ)と言う事は、会計処理を理解している事になります。
普段の業務から手書きの仕訳をイメージしてみると理解度が上がると思いますよ。



ちなみに英語だと借方はDebit、貸方はCredit、普段から借方をD、貸方をCと習慣付けしておくと試験の時の計算メモ書き時にすばやく書くことが出来ます。

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